今週は前半雷雨、後半梅雨前線の大雨
きょう23日(火曜)も上空に強い寒気が流れ込んでいる影響で、カミナリ雲ができやすい状況です。
東北から近畿にかけて、急な強い雨や落雷、突風、雹にご注意ください。
木曜日以降は、梅雨前線や湿った空気により西日本中心に大雨のおそれがあります。
すでに平年の3倍の雨量になっている九州南部では、土砂災害に注意が必要です。
さて、テレビできく「上空の寒気」という意味をご存じでしょうか?
涼しくなるのかなと誤解しがちなワードですよね。「上空に」というのがポイントなんです。
これからの時期は、地面付近がじめじめと蒸し暑くなりますよね。その蒸し暑い空気は暖かく軽いので上空に持ち上がります。湯気が町全体から立ち上るイメージです。
その暖かく湿った空気が上空で冷やされると、どんどん雲ができます。
上空にある冷たい空気は比較的重いので、暖かくて軽い空気の下にもぐりこもうとします。そうすると、暖かくて軽い空気は下から突き上げられるようにさらに上昇を強めます。そしてさらにどんどん雲が発達していきます。
発達した雲は、激しい雨のもとになったりカミナリをもたらす原因になります。
これを「大気の状態が不安定」といいます。よく「地上と上空の温度差に
よってカミナリ雲ができる」・・・なんて聞いたりしませんか。
「不安定」な天気というのは、晴れていたかと思うと急に雲がもくもくと発達して雨を降らせたりと、文字通り「不安定」な天気となるのです。
下からみて暗い怪しい雲が出てきたら天気急変の前兆です。風が出てきたらもう10分以内に雨が降ってくると目安にしてください。
※ちなみに、天気に詳しい方のために
「大気不安定」については空気の断熱膨張による話し、気層による鉛直不安定・対流不安定についての話しは意図的に省略し、大きくみて誤解のない範囲で説明を簡略化させています。