兵庫県神戸市都賀川水難事故から10年

現場に行って、当時災害に遭われた方にお話しを聞きました。

 

 

当時、山の方で雲が出ていたものの、自分の空の上はいつも通り晴れていたそうです。

川の上流で雷の音が聞こえ、自分のいた場所でも急にザーッと雨が強まってきたと思ったら、数分後に1m以上の水の壁が押し寄せたとのこと。

資料など見ると、10分で1.4m水位が上昇したと書かれていますが、実際はそうではなかったそうです。

目視で水の壁が押し寄せるのが見えてから、2,3秒ほどだったそうです。歩いて5秒ほどで行ける階段までたどり着けなかったとおっしゃっていました。

その方は、とっさに橋の柱の裏でつかまって助かったそうです。左右を水の壁が通っていたとのこと。

水位は、ジワジワ上がってくるものではありません。

一気に状況が激変するのです。いわゆる鉄砲水というものです。

西日本豪雨の堤防決壊も同じです。0→100なんです。

だから、状況が変わり始めてからでは遅いんです。

状況が一変するまでは何も起きていないので、逆を言えば、逃げづらい側面もあります。

自然のレジャーは、早めに撤退する決断も持つことが必要です。

この災害をきっかけに、防災情報も急速に進歩しました。

いまは雨が降り出す前に、スマホがあれば、簡単で見やすい気象レーダーなどで確認できます。携帯でメール操作くらいできる人は、雨雲レーダーをぜひ使ってください。

過去の痛ましい災害を忘れてはいけません。きちんと語り継いで、教訓にしなければと思います。