関東地方を中心に記録的な大雪となりました。
東京が27センチの積雪を観測し、1969年以来の45年ぶりの大雪となりました。
千葉市に関しては、33センチの積雪を観測し、1966年から始まった観測開始以来、最も多く雪が積もりました。
宮城県の仙台市では35センチで1936年以来78年ぶりの大雪となりました。
めったに起こることのない大雪です。気象庁の「異常気象」の定義を見ると、
「異常気象」とは、
数十年間に1回程度の現象、あるいは人が一生の間にまれにしか経験しない現象
30年に1回程度で起こる現象を異常気象と定義
とあります。つまり、起きたことのない現象というよりは、数十年に1回程度の珍しい現象を指すので、その意味では今回の大雪も異常気象と言えると思います。
「異常気象」イコール理由が分からず予測できないこと、ということではありません。
特に今回に関しては、比較的精度よく予想できたと思います。
原因はいくつかの大雪の悪条件が重なったことにあります。
1.南岸低気圧のコースが八丈島付近を通過し雪が降った(本州に近すぎると雨、遠すぎると降らない)
2.発達しながらゆっくり進んだため、雪が長く降り続き大雪になった
3.数日前から上空に強い寒気が居座り地上付近の気温が低かったので、雨ではなく雪になった
4.夜明け前からすでに降り出したので、日中になっても気温が上がらなかった
などです。では、これらの悪条件が重なった原因はなにか。
それは、日本の上空の偏西風が大きく蛇行していたことによります。今年は、日本とアメリカの間での偏西風が特に大きく蛇行していたため、アメリカでも大寒波で大雪となっていました。
ではでは、なぜ偏西風が大きく蛇行したのか。
それは、海洋の温度分布(海面水温が平年より高いエリアの場所は年によって微妙に変わる)や気圧配置の偏りによると考えられます。
ではではでは、なぜ海洋の温度分布や気圧配置が年によって変わるのか。それは自然が一定ではなく変動しているからです。
行き着くところ、数十年に一度の現象は、今回のように悪条件が重なりさえすれば起こるということです。ただし、こういったことが毎年続くようなことがあれば、その原因をまた別に探らなければなりません。地球規模での温暖化なのか、日本付近の水蒸気量の変化なのか。海流の変化なのか、などなど。
イカサマルーレットに似ていませんか。確率的に同じところに何回も入っていると、何かしらの仕掛けがあるのではないかと疑うのと同じように、数十年に一度レベルのことが毎年毎年起こると、何かがおかしいのか注意して見ておかなければいけないと思います。
何度も続くことが1億分の1の確率だとして、そうなる可能性が0ではないと言い分があっても、自然のことだからと一言で片付けきらないことがポイントではないでしょうか。気づいた時にはとんでもないことになっているということだけは避けたいです。台風、竜巻、猛暑、大雨、大雪・・・・。記録的が続いていませんか?
大きな話しになってしまいましたが、
気象災害から守るためには、目を光らせて備えるということが大切だと思います。
うーん、、、それにしても気象は奥が深いっす。。。