地震から約2週間
今週は大雨になったり、余震もまだまだ不安な日々が続いています。
地震雲について、視聴者の方から問い合わせをいただきましたので、お答えします。
こういう雲のことをよく地震雲なんて言われます。
地面から伸びたような雲ですね。
昔、地震雲について研究された方がいらっしゃいましたが、
現在気象庁はこのような見解なんです。
雲は大気の現象であり、地震は大地の現象で、両者は全く別の現象です。
「地震雲」が無いと言いきるのは難しいですが、仮に「地震雲」があるとしても、「地震雲」とはどのような雲で、地震とどのような関係で現れるのか、科学的な説明がなされていない状態です。
日本における震度1以上を観測した地震(以下、有感地震)数は、概ね年間2,000回程度あり、平均すれば日本で一日あたり5回程度の有感地震が発生していることとなります。震度4以上を観測した地震についても、最近10年間の平均(2011年と2016年を除く※)では、年間50回程度発生しています。このように地震はいつもどこかで発生している現象です。雲は上空の気流や太陽光などにより珍しい形や色に見える場合がありますし、夜間は正確な形状を確認することができません。形の変わった雲と地震の発生は、一定頻度で発生する全く関連のない二つの現象が、見かけ上そのように結びつけられることがあるという程度のことであり、現時点では科学的な扱いは出来ていません。
つまり、珍しい雲を見たあと、地震があればそれを結び付けてしまいがち。地震が起きなければ、そんな雲のことを忘れてしまっちゃうのですかね。
手前の空から奥にむかって飛行機雲が伸びる時は、地平線の遠近法によって「立って」見えるのです。この三角の雲を見た時は驚きましたが、じつは2本の飛行機雲が重なって見えているんです。
真っ赤な夕焼けなんかも地震の前兆なんて言われますが、気象的に説明できるのです。これは、空気中に水蒸気がたくさんある時に見られやすく、台風の前後など真っ赤になりやすいです。
ということで、「地震雲」を見たとしても、騒ぐ必要はありませんよ。
とはいえ、空に関心を持って、防災の気持ちをちょっと引き締めるきっかけになるなら「地震雲」も「悪いこと」ではないですよ!
地震への備えはしていますか?
まだ、余震もある状況で油断はできませんね。
防災や備えって自分のためと思うと、行動しないんです。
「自分は大丈夫だろう」という心理が働くからです。
備えはした方がいいのは分かっているけど、後回しに・・・
という方は、「自分のため」というより「周りの家族を守るために」と思うと行動に移しやすいですよ。
防災のコーナー見に行っても「いっぱいあって何からしていいかわからない」という方は、僕のおすすめの最低限をお伝えします。
水・・・2ℓの水を1~2箱(12~18本くらい)は最低限
緊急用携帯トイレ・・・水がいらないトイレで、ビニール袋と消臭剤と凝固剤で捨てられるもの(最低3日分)
懐中電灯・・・寝室に置いておく。今ラジオ付きや手回し付きや携帯電話用USB電源付きなんかもあります。
食料・・・家の棚やスペースにもよりますが、最低限3日分くらい。
乳幼児のための粉ミルクや離乳食、おむつ・・・大人は食べ物が少なくても我慢できるが、乳幼児は我慢できない。
国は1週間分の備えをと言っていますが、教科書通りで挫折するくらいなら「できるところからコツコツと」が行動しやすくないですか?
他にも上げればきりがないですが、最低限これだけでもあったら「心の備え」はできませんか?
行動力があれば、家の棚用のつっぱり棒や棚の下にひくジェルシートなどどんどん行動に移していけばいいんじゃないでしょうか。
ただただ不安な毎日よりも
まずは「できることからコツコツと」
心の備えもしておきましょう。